思い出の家を貸すか売るか・・・自分の心に無理のない選択

前の夫との死別後

こんにちは。ハワイ在住のMichiyoです。

私にとって亡くなった前の夫と暮らした思い出の家を人に貸したり売ったりすることを考えるのは簡単なことではありませんでした。

かと言って、そのまま一人で住み続けることにも無理を感じていました。私は結婚でその街に引っ越したので、家族もいない街で、家自体も私一人で暮らすには大きすぎたからです。

配偶者を亡くした後、配偶者なしで暮らすには広すぎる家や、実家から遠すぎる家に残されてしまった方も少なくないと思います。

そんな方に少しでも参考になればと思い、今日は亡くなった夫との思い出の家を貸すか、それとも売るかを悩んだ時に、私が選んだ方法について書きたいと思います。(素人なので言葉の選び方が間違っているかもしれませんが、ご了承ください)

結局私は、不動産関係のお仕事をされている方に相談して教えてもらった、定期借家契約で貸すという選択をしました。

賃貸物件を借りて暮らした経験がある方はよくご存じだと思いますが、通常、賃貸物件を借りて住んでいる場合、自分が住み続けたければ、二年ごとに更新料を払って住み続けますよね。

普通契約だと、借りている側の権利が強くて、貸している側が、「やっぱり貸すのをやめて、自分で住みたい」とか、「管理が大変だからやっぱり売りたい」、と思っても自分の望んだタイミングで退居してくれないケースもあります。

それに比べて定期借家契約は、募集をする際に定期借家契約であることを前もって提示しておくことで、自分が貸したい期間を決めておくことができます。

その期間が終わったら、基本的に借り手はその物件を出なければいけません。また、双方の合意があれば契約期間を延長することもできます。(その場合、更新ではなく再契約を結ぶことになります)

契約期間は貸す側が自由に設定できます。

私は三年の定期借家契約で募集をしました。定期借家は普通の契約に比べて家賃を割安に設定することが多いと聞き、私もそうしました。それでも私の状況では、メリットは大きいと思いました。

三年あれば、売る決断をするのか、それとも貸し続けたいのか、それともやっぱりその家に自分が住みたいのか、考える時間があると思ったからです。

お試し期間という気持ちでした。

思い出の家を人に貸すことはなかなか決心がつきませんでしたが、三年たったら戻ってくることもできるという選択肢を残したことで、とても気が楽になりました。

私の場合は募集をしてすぐに、家の近くでマンション暮らしをされていたご夫婦から不動産屋さんに問いあわせが入りました。

そのご夫婦には近くの中学に入学寸前のお子さんと、その下にもお子さんがいらっしゃり、マンション暮らしは手狭になってきたたけれど、中学の三年間はその地区に住みたいということで、三年という期間がちょうどいいということでした。

以前のブログにも書きましたが、その方たちが家を見に来てくださったときに、ご夫婦もお子さんたちも私の家を気に入ってくれているのが伝わってきて、

「ああ、大丈夫だ・・・この人たちなら大切に暮らしてくれる。私一人で暮らすより、家も活きる」

とほっとしたのをよく覚えています。

ただ、大切な思い出の家に住み続けるという選択も私は素敵なことだと思っています。

自分にとって心地良いタイミングで、自分の心に無理のない選択ができれば、それが一番だと思います。

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